Welocome to Poet Nobuko Kimura's Page

詩人・木村信子の特異な輝きをもつ"やさしくこわい歌"──。
木村信子の現代詩・少年少女の詩・エッセイ等作品の発表・紹介をしております。

Nobuko Kimura
Who was born in 1936, has created a unique poetic world solidly anchored in both dream and reality. As she once put it, for her “a dream is not just a set of images but an actual experience.” In her signature pieces the sense of absurdity reminiscent of Ionesco achieves a strong sense of realism and rationality.

 

 

2015年 6月20日

「現代詩2015年」に最近の作品を更新しました。

帰郷/たいざんぼく/こぼれる音/もう帰れないのに

空家/引きずっていく/天使


せ み  

 

せみは

たった一週間の命のために

永い年月、土の中で暮らさなければならない

というけれど

土の中の年月こそ

せみの本当の命のよろこびなのかもしれない

 

地上のよろこび、なんて思うのは

人間のかってな想像だ

じぶんの羽を

得体の知れないものと、とまどっているかもしれない

土の中の生活が

あんまり長かったので

高所恐怖症なのかもしれない

あんなにはげしく鳴いているのは


木村信子詩集『もう だいじょうぶだから』大日本図書刊

 

 

 

 

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